追い出し屋とは
追い出し屋とは、主に賃貸住宅において、家賃の滞納や対人トラブルなどが原因として、入居者に対し違法な嫌がらせ行為を行い、強制的に退去を促すことを生業とする者を指します。
彼らはあらゆる手段を用いて、ターゲットとなる入居者を嫌がらせによって苦しめることを目的としています。
たとえ入居者に落ち度がなくても、一方的に嫌がらせを受けることがあり、その結果、精神的なダメージを負い、日常生活を送ることすら困難な状況に陥るケースも少なくありません。
追い出し屋が使う悪質な嫌がらせの手口
追い出し屋がターゲットの入居者を追い出すために用いる嫌がらせにはさまざまな手口が存在し、中には極めて悪質なものも存在します。
ここからは、その代表的な手口と具体例をご紹介します。
1.張り紙・ビラを貼り付ける
賃料を滞納している場合などに、玄関ドアや窓などに「賃料を支払え」「この住民は家賃を支払ってない」といった内容の張り紙やビラを張り付ける行為です。
これは、他の入居者の目にも触れるため、その住居での生活を心理的に困難にさせる嫌がらせに該当します。
2.騒音を立てる
建物内や近隣から昼夜問わず不快な騒音を立て、ターゲットの入居者に対して睡眠の妨害や精神的なダメージを与える嫌がらせ行為です。
これは、入居者の生活を物理的かつ精神的に破壊しようとする行為に該当します。
3.住居に侵入する
入居者が不在の間に、合鍵などで住居に侵入し、財産などを盗んだり、勝手に物を処分したりする行為です。
断りもなく突然侵入されるため、入居者は大変恐怖を感じることになります。
4.鍵を交換・破壊する
法的な手続きを踏まずに、勝手に玄関の鍵を交換したり破壊したりして、入居者が自宅を出入りできない状態にする嫌がらせ行為です。
これは、住居の占有権を不当に侵害する行為に該当します。
5.風評や悪評を流す
近隣住民にターゲットの入居者の悪い噂を流し、強制的に入居者が住めない環境を構築する嫌がらせ行為です。
これにより、入居者は地域社会から孤立させられる可能性があります。
6.器物損壊をさせる
入居者が所有している車や自転車などの車両に傷をつけたり、タイヤをパンクさせたりして破損させる嫌がらせ行為です。
時には、建物を直接破損させるケースもあります。
上記で述べたように、追い出し屋による嫌がらせの手口は多岐にわたり、中には極めて悪質なものも存在します。
また、入居者が悪いことをしていなくても一方的に嫌がらせを受けることもあり、精神的にダメージによって日常生活を送ることが困難な状況に陥る方も少なくはありません。
これらの嫌がらせ行為は、名誉棄損罪や住居侵入罪、窃盗罪、暴行罪、器物損壊罪に当たる可能性があります。
詳細については、次項で解説しますので、そちらもご確認ください。
追い出し行為は違法にあたるのか?
追い出し屋による嫌がらせはさまざまな手段がありますが、入居者が賃料を滞納していたり、近隣住民に対し迷惑行為を行ったりしたことにより強制執行を受け退去となる場合は合法です。
しかし、嫌がらせ行為を働いて強制的に追い出すような行為は、違法に当たる可能性が極めて高いです。
では、どのような行為がどのような罰則の対象となるのでしょうか。
具体的には、以下の表の通りになります。
このように、正当な手続きを踏まずに嫌がらせを行い、追い出し行為を行う場合は違法性が高いと言えます。
これらの嫌がらせを受けた場合は、後述する対処法を実施したり、専門機関に相談したりすることをおすすめします。
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追い出し屋による嫌がらせを受けた方の相談事例
ここからは、実際に追い出し屋による嫌がらせを受けた方の相談事例についてご紹介いたします。
事例1.騒音被害と管理会社の不対応
約3年間程現在のマンションに住んでいますが、隣人からの騒音被害に悩まされています。
私が夜間に生活音を立ててしまったことが原因だとは思いますが、毎晩深夜に大きな騒音を立て、睡眠を妨げようとしてくるのです。
この生活が半年以上続き、睡眠不足で肉体的にも精神的にも疲労が蓄積しており、もう限界だと感じています。
管理会社に相談をしても真剣に取り合ってくれず、隣人を擁護するような発言もあり、追い出し屋ではないかと疑っています。
この状況をどうにかできないでしょうか。
事例2.近隣トラブルと風評被害・住居侵入
最近、近所で私の悪い噂が流されていて困っています。
発端は町内会の人との些細なトラブルだったと思うのですが、その日から嫌がらせが始まりました。
庭にゴミを捨てられたり、風評被害を受けて近所の人から無視されるようになってしまいました。
私をこの町から追い出したいようです。
また、先日には自宅に侵入された形跡も発見しました。
長年この町に住んでいるため、できればこれからもここで生活していきたいのですが、何か対処できる方法はありますでしょうか。
今すぐできる!追い出し屋からの嫌がらせ被害への対処法
追い出し屋から嫌がらせを受けてしまうと、精神的な苦痛から、すぐに行動に移せない方もいらっしゃるかもしれません。
また、中には感情的になり、相手に仕返ししたり、反論したりしようとする方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、誤った対処法を講じてしまうと、事態をさらに悪化させ、嫌がらせがエスカレートしてしまう恐れがあります。
ここからは、追い出し屋からの嫌がらせ被害を軽減させるための対処法について詳しくご紹介します。
対処法1.被害状況の証拠を徹底的に集める
追い出し屋からの嫌がらせに対処するには、まず嫌がらせ行為を受けているという証拠を徹底的に集める必要があります。
警察や弁護士などの専門機関に相談する際、具体的な証拠がなければ、加害者の責任を追求することが難しくなるためです。
証拠を集める際は、嫌がらせを受けた日時や内容などを詳細に記録し、可能であれば防犯カメラなどで犯人の特定や犯行の現場を押さえておくことをおすすめします。
ただし、ご自身で証拠収集を行う場合は、慎重に行う必要があります。
無理に証拠を集めようとすると、相手を逆上させ、被害がエスカレートしてしまう可能性もあるので注意が必要です。
もしご自身で証拠収集が難しい場合は、探偵などの専門家に調査依頼をし、正確な証拠を取得してもらうことを推奨します。
当社「T.L探偵事務所」では、嫌がらせの証拠を集めるための調査も承っておりますので、追い出し屋から嫌がらせを受けている方は、一度ご相談ください。
対処法2.専門機関に相談する
追い出し屋からの嫌がらせ被害を一人で抱え込み、放置していると、相手の目的が達成されるまで被害が収まらない可能性が高いです。
反対に、前述した通り、一人で無理に解決しようとするのも、事態を悪化させる危険性があります。
安心して早期にトラブルを解決するには、専門家のサポートを求めることが賢明です。
専門家は、あなたの状況を客観的に判断しながら、最適な解決策を提案してくれます。
専門機関に相談する際は、問題の性質や現在の経済状況に応じて、最適な相談先を選ぶことで、より早期に問題を解決することが期待できるでしょう。
次項では、具体的な相談窓口について解説いたしますので、これから相談を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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追い出し屋からの嫌がらせに有効な相談先
前述の通り、追い出し屋からの嫌がらせを早期に解決するためには、専門家への相談が有効です。
しかし、どのような機関に相談すべきか迷われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここからは、追い出し屋からの嫌がらせを受けた際に有効な相談先についてご紹介します。
あなたのニーズに沿った相談先を選び、安全にトラブルを解決させる第一歩を踏み出しましょう。
弁護士に相談する
弁護士は、民事紛争に関する専門的な法律知識と豊富な経験を有しています。
弁護士に相談することで、追い出し屋の違法行為を指摘し、法的な根拠に基づいて交渉を進めることが可能です。
また、もし追い出し屋側が弁護士を立てている場合でも、弁護士が交渉窓口となるため、あなたが直接相手とやり取りするストレスやリスクを回避できます。
また、万が一裁判に発展した場合でも、専門知識を要する手続きを弁護士がサポートしてくれるため、安心して任せることができるでしょう。
法テラスに相談する
法テラス(正式名称:日本司法支援センター)は、国が設立した公的な機関で、法的トラブルを抱える方に対し、解決のきっかけとなる情報やサービスを提供しています。
経済的に余裕がない方でも安心して相談できるよう、法テラスでは無料相談も実施しています。
家を追い出される嫌がらせを受けたものの、どこに相談すべきかわからないという方は、適切な情報を得るためにも、相談してみることをおすすめします。
また、相談後に必要に応じて弁護士や司法書士の費用の立替えも行っているため、いずれは弁護士などの機関にも相談したいと考えている方も一度相談してみると良いでしょう。
自治体に相談する
内容次第では、追い出し屋による嫌がらせについて自治体で相談を受け付けているケースもあります。
自治体では、日常生活における困りごとや悩みごとについて、無料の相談窓口を設けていることがあります。
例えば、東京都品川区では、毎日の暮らしの中での困りごとや悩みごとについて相談を受け付けている「区民相談室」を設けています。
区民相談室は、品川区民在住の方は無料で相談が可能です。
また、自治体によっては弁護士などが相談を受け付けていることもあるため、もし自治体に相談したいとお考えの方は、お住まいの地域でこうした制度があるか調べてみると良いでしょう。
出典:「区民相談室(暮らしに関する困りごと相談)-品川区」
警察に相談する
追い出し屋による嫌がらせが住居侵入や暴行、脅迫、名誉毀損などといった犯罪行為に該当する場合は、警察に相談するのも有効です。
警察では、基本的に賃貸契約の解除や立ち退きなどの「民事トラブル」には介入しないという決まりがありますが、犯罪に関連するトラブルを受けた場合は、捜索や警告を行ってくれます。
相談する際は、警察相談専用電話「#9110」に連絡すると良いでしょう。
また、身の危険を感じたり、目の前で犯罪行為が行われていたりする場合は、すぐに「110番」に通報しましょう。
探偵に相談する
追い出し屋による嫌がらせの証拠がつかめない、誰に嫌がらせを受けているのかわからないなどといった場合は、探偵に相談することも有効です。
探偵に相談することで、聞き込みや張り込みなどの合法的な手段を駆使して、嫌がらせの証拠を得られる可能性があります。
また、嫌がらせを受けた際の適切なアドバイスや、あなたの不安な気持ちを軽減させるためのメンタルケアも実施しているケースもあります。
多くの探偵事務所では、無料で相談を実施しているので、「嫌がらせを受けているかもしれない」と感じた場合でも、一度相談してみることをおすすめします。
当社でも、追い出し屋などからの嫌がらせを対処するための調査を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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追い出し屋からの嫌がらせは放置せず専門家への相談が重要
追い出し屋による嫌がらせは、証拠収集が難しく、被害を受けている方が泣き寝入りをしてしまうケースも少なくありません。
しかし、実際に裁判で勝訴している判例も存在します。
嫌がらせを受けているのにも関わらず放置していると、相手の目的が達成されるまで被害は収まることはないでしょう。
解決が困難な問題や、ご自身での対処が難しいと思われた場合でも、必ず解決方法は存在します。
適切な専門家に相談して、諦めずに対処していきましょう。
当社「T.L探偵事務所」では、数多くの嫌がらせ問題に関する調査を実施しております。
「今すぐ追い出し屋からの嫌がらせをどうにかしたい」という場合はもちろんのこと、「これって嫌がらせなのかな?」と疑問を感じる場合でも、一人で悩まず、まずは一度お問い合せください。