そもそも興信所とは?
興信所に会社調査や身辺調査を依頼したいと考えているものの、「そもそも興信所とはどのような業者なのか?」と疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。
また、興信所と似た業者として、探偵事務所や信用調査会社(帝国データバンクなど)が挙げられます。
これらの業者との違いについても、気になりますよね。
興信所で調べられる内容についてご紹介する前に、まず興信所の役割や、探偵事務所、信用調査会社との違いについて解説します。
興信所の主な役割
興信所とは、主に企業や個人からの依頼を多く受け、対象の調査を行う業者のことを指します。
具体的には、ビジネス関連の調査、特に企業の信頼性や財務状況の調査を得意としています。
他にも、人探しや浮気調査、身辺調査などを行うこともあります。
興信所では、これらの調査をデータや聞き込み、現地調査などを駆使して情報を収集し、依頼者の悩みを解決していきます。
探偵事務所の違い
興信所と似た業者に「探偵事務所」が挙げられます。
探偵事務所も興信所と同様に、企業の信頼性や財務状況に関する調査や、浮気調査、人探し調査など、さまざまな調査を行う業者です。
そのため、本質的に大きな違いはありませんが、強いて言えば、伝統的に企業よりも個人からの依頼が多い点が違いと言えるでしょう。
もちろん探偵事務所でも企業から依頼を受けて調査を行うこともあるため、両者の間に厳密な業務範囲の違いはないと考えて問題ありません。
帝国データバンクなど信用調査会社との違い
興信所に似た業者として挙げられるのは、探偵事務所だけではありません。
帝国データバンクや東京商工リサーチなどの信用調査会社も興信所に似た業者の一つです。
これらの企業でも、企業の信頼性や財務状況など調べることができます。
しかし、信用調査会社は、興信所や探偵事務所と比較して、調べられる項目や範囲が限られている傾向があります。
そのため、必要な情報が得られないことが考えられます。
特に、特定人物を対象とした身辺調査を行っていないのは、興信所・探偵事務所との大きな違いといえるでしょう。
つまり、興信所・探偵事務所の調査は、より深く、よりカスタマイズした調査が行えるのが特徴です。
特定人物を対象にした調査はもちろん、社内に仕掛けられた監視カメラや盗聴器の発見など、幅広い調査を行っています。
「相手に知られることなく秘密裏に調査ができる」という点も、帝国データバンクや東京商工リサーチなどの信用調査会社とは違う大きな強みと言えるでしょう。
財務状況や信用度の裏付けが目的であれば帝国データバンクや東京商工リサーチなどの信用調査会社、より掘り下げた調査や個人の身辺調査や内密な調査を進めたいときは興信所・探偵事務所へ依頼するなど、調査の目的に応じて依頼先を変えるのも一つの方法です。
会社調査・身辺調査を依頼する必要性とは
これから興信所に会社調査や身辺調査を依頼することを検討している方の中には、「このような理由で調査を依頼して良いのだろうか」と不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。
例えば、企業を経営するにあたって、次のような悩みはありませんか?
- 取引相手として信用できるか
- 多額の負債を抱えていないか
- 実体のないペーパーカンパニーの可能性はないか
- ライバル企業の経営状況を知りたい
- 従業員が自社の情報を漏洩していないか
- 新規採用予定者が自社に悪影響を及ぼす人物ではないか
もしこのような悩みがあるのであれば、企業調査や身辺調査を依頼することをおすすめします。
なぜなら、これらの調査によって外部企業の情報や特定人物の動向を事前に把握することで、将来起こりうるリスクを回避し、最小限に抑えることができるからです。
つまり、企業調査や身辺調査を興信所に依頼することは、企業を健全に運営していくうえで非常に重要なリスクマネジメントの一つと言えます。
そのため、会社を経営していて、社内や取引先、従業員、採用予定の人物などに対して少しでも懸念を抱いているのであれば、興信所・探偵事務所に調査を依頼する価値は十分にあるでしょう。
興信所の会社調査・身辺調査はどこまで分かる?
興信所に調査を依頼することを検討しているものの、「会社調査ではどのような情報を得られるのだろう」「身辺調査ではどこまで分かるの?」と疑問を感じている方も多いでしょう。
ここからは、興信所・探偵事務所が行う会社調査と身辺調査それぞれで調べられる範囲について詳しくご紹介します。
会社調査で調べられること
興信所・探偵事務所の会社調査では、主に以下の情報を調べることが可能です。
- 対象企業の経営状態・将来性・業績推移
- 対象企業と取引している企業(仕入れ先・販売先・取引銀行など)
- 対象企業の株主・役員
- 経営者の素性(学歴・経歴・趣味・資産など)
- 設備状況
- 労働組合状況
- 関係者から直接聞いた情報
- 収集した情報から分析できること
会社調査は、自社と取引する上で考えられるトラブルを未然に防ぐために行う調査です。
取引先企業との良好な関係を継続していくために、また取引を検討している企業の見極めを目的として多く利用されています。
身辺調査で調べられること
興信所の身辺調査では、主に以下の情報を調べることが可能です。
- 学歴の詐称
- 職歴の詐称
- 交友関係
- 不正行為
- 服務違反・就業規則違反
- 副業の有無
- 反社会的勢力との繋がり
- SNSのアカウント・裏アカウント
身辺調査は、個人の素性や日頃の行動を調べる調査です。
これらの情報は、尾行・張り込み・関係者への聞き取り・データ収集など、対象人物に最適な方法で集めていきます。
特に、社内にいるときの言動では分からない人間性や、面接・履歴書からは把握できない内在的なリスクを調査したいときに有効です。
パートやアルバイトを含む従業員はもちろん、社内に出入りしている外部業者や新規採用者など、幅広い人物を調査の対象とすることができます。
その他にも幅広い調査が可能
取引先やライバル企業など外部の調査、従業員や新規採用予定者など特定人物の調査のほかにも、興信所・探偵事務所ではさまざまな調査を行っています。
具体的には、以下の調査が挙げられます。
- 監視カメラ・盗聴器が仕掛けられているかもしれない
- 自社のデータを漏洩させた犯人を調べてほしい
- 退職した元社員の転職先を調べたい
- 事実無根の口コミや誹謗中傷をインターネットに書き込んでいる人物を特定してほしい
- 悪質なクレーマーの素性を調べてほしい
- 社内トラブルを穏便に解決したい
上記以外にも、さまざまな調査が可能です。
帝国データバンクでは調べられないことや、「こんなこと依頼していいのだろうか」と悩んだときは、興信所・探偵事務所に相談してみましょう。
興信所の調査で調べられないこと
前述の通り、興信所ではさまざまな調査を行うことができます。
しかし、どんな調査でも対応できるというわけではなく、法律で禁止されている項目については調査を行うことができません。
例えば、次のような項目は調査不可になります。
- 公募書類の入手や閲覧
- 犯罪歴
- 差別につながる事項(出身地・出生地など)
- 犯罪の手助けになるようなこと
調査途中に禁止事項に接した場合、その場で調査を打ち切るか、依頼者に情報を漏らさないことが法律で決められています。
万が一、上記のような情報を入手できると謳う興信所があったとしたら、それは無許可で営業している興信所、または違法調査を行う興信所であると言えるでしょう。
調査してもらいたいことが合法か違法か判断できない場合は、まずは一度興信所に相談してみることをおすすめします。
24時間365日無料相談
興信所の会社調査・身辺調査で訴えられるリスクについて
興信所・探偵事務所は、「探偵業法」という法律に基づいて調査を行っています。
探偵業法で認められている主な調査は尾行、聞き込み、張り込み、そして公開されている情報のデータ調査などです。
依頼者から正式なオファーを受けていれば、個人情報であっても法律の範囲内で調査を行うことが可能です。
逆に、探偵業法に反する調査は違法行為と見なされ、当然訴えられるリスクも発生します。
具体的には、次のような調査が違法行為に該当します。
- 関係者から無理やり情報を聞き出したり、脅したりする(強要罪)
- お金を渡して情報を得る(買収)
- 無断で相手の敷地内に侵入する(不法侵入)
- 入手した情報を第三者に漏洩する(プライバシーの侵害・名誉棄損)
- 国に無許可で興信所を開業している
訴えられるリスクを避けるには、信用できる興信所・探偵事務所に依頼することが非常に重要です。
次項では、信用できる興信所・探偵事務所を見極めるポイントをご紹介しますので、ぜひ興信所・探偵事務所を選ぶ際の参考にしてみてください。
こちらもチェック
信頼できる興信所を見極める3つのポイント
ここからは、依頼する興信所が信頼できるかどうかを見極めるための3つの重要なポイントをご紹介します。
これから会社調査や身辺調査を依頼することを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.「標識」が掲示されているか
信頼できる興信所は、必ず事務所内やホームページに「標識」を掲示しています。
これは、従来の「探偵業届出証明書」と同様の効力を持つ書類のことです。
公安委員会に探偵業を営むことを届け出て、確認や受理された際に探偵業届出証明書が発行されましたが、現在では、探偵業者が自ら「標識」を作成し、掲示することが義務付けられています。
(出典:探偵業の業務の適正化に関する法律の改正の要点について-警視庁)
この標識の掲示がない探偵事務所は、無許可営業の可能性があるため、依頼しないようにしましょう。
2.経験や実績豊富な探偵が在籍しているか
経験や実績が豊富な探偵が在籍しているか確認することも、信頼できる興信所を見極めるうえで非常に重要なポイントです。
まずは、あなたが依頼したい調査分野(会社調査や身辺調査など)を取り扱っているか確認しましょう。
そして、具体的にどのような事例を解決してきた実績があるかもチェックすると良いでしょう。
また、ホームページ上の情報だけでなく、実際に利用した方の口コミやレビューを参考にしてみるのも有効です。
3.過去に行政処分を受けていないか
探偵業法に違反した興信所は、行政処分が行われます。
具体的に、次のような業務を実施した場合、行政処分の対象となります。
- 契約書の説明書をしていない
- 依頼者が違法行為や差別に関する内容であるかを確認していない
- 住所などの変更時に届出をしていない
- 標識を掲示していない
行政処分を受けたということは、ルールを守らず不適切な業務を行っているということになります。
そのため、依頼するのは避けたほうが良いでしょう。
また、行政処分歴については、インターネットで「探偵業法に基づく行政処分 [都道府県名]」と検索することで確認することができますので、ぜひチェックしてみてください。
こちらもチェック
興信所に会社調査・身辺調査を依頼する流れや費用相場
興信所・探偵事務所に会社調査や身辺調査を依頼する際は、事前にその流れや費用相場について理解しておくことで、安心して依頼を進めることができます。
ここからは、実際に調査を依頼する際の流れと、費用相場をご紹介します。
興信所・探偵事務所に調査を依頼する流れ
興信所に会社調査や身辺調査を依頼する際は、次の流れで進めるのが一般的です。
1.カウンセリングを受ける
2.見積もりを提示してもらう
3.見積もり内容に納得したら契約を締結する
4.興信所の調査員が調査を開始する
5.調査完了後、調査報告書を受け取る
6.弁護士などの紹介やアドバイスといったアフターフォローを受ける
この流れはあくまで一例です。
詳しい流れについては、依頼する興信所に直接尋ねることをおすすめします。
また、多くの興信所では契約前に無料相談も実施しているので、その時点で調査に対する不安を解消させるのも良いでしょう。
興信所・探偵事務所による調査の費用相場
会社調査・身辺調査の費用は、簡単な調査であれば3万〜10万円程度、難易度が高い調査や長期間に及ぶ調査では50万〜100万円程度が目安です。
このように、調査の内容や難易度、調査期間などで大きく異なりますので、詳しい金額を知りたいときは興信所の無料相談や無料見積もりを利用しましょう。
見積りを出してもらったうえで、別の機関(帝国データバンクなど)と比較するのも一つの方法です。
24時間365日無料相談
会社調査や身辺調査は興信所や探偵への依頼がおすすめ
会社調査や身辺調査は、企業を運営するうえで重要なリスクマネジメントの一つです。
将来起こりうるトラブルを最小限に抑え、自社損失の回避や軽減に繋げるためにも、早い段階で興信所や探偵事務所に相談することをおすすめします。
多くの興信所や探偵事務所では、無料相談や無料見積もりを行っていますので、まずは気軽に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
「合法か違法か判断できない」「どのようなことを調べてもらえるのか」「予算内で調査できるか」など、どんな些細な疑問や不安でも相談することが可能です。
起こり得るリスクや不安要因を興信所や探偵とともに取り除き、自社の将来に向けて最適な選択をしていきましょう。
当社「T.L探偵事務所」では、会社の具体的な実態や経営状態を調べる企業調査をはじめ、さまざまな調査を取り扱っています。
会社経営でお悩みを抱えているのであれば、まずは一度お問い合わせください。